YAXI A2000Z/AD2000X Comfort イヤーパッド

特徴 Features

アルカンターラならではの感触の良さ、高いフィット感を持ちあわせ、ダイレクト感の高まったピュアなサウンドを聴かせる。純正がベロア生地のAD2000Xユーザーにとってより心地よい肌触りになったと感じて貰える。純正がフェイクレザーのA2000Zユーザーにとっては、これまでになかった魅力的な選択肢となる。

YAXI A2000Z/AD2000X Comfort Earpads feature a good texture and comfortable fit that only Alcantara can offer and provide pure sound with a higher sense of direct. Also, the dark brown color brings more elegant image to A2000Z and AD2000X.

For A2000Z

解像度感の高さやキレの良い煌びやかな高域表現、ほどよい量感の低域はそのままに、ほんの少しだけ中域重視のバランスにシフト。グルーヴ感が向上し、見通し良い音に。ボーカルの声の太さが少し増やすことで、生き生きとした歌声を楽しむことができます。

The combination with A2000Z expresses high frequency which is a high sense of resolution, pitched sound, and gorgeous and shifted to a balance on which we focus middle range a little by keeping low range which is a good feeling of volume. We finish to be a sound which overall structure can be easily confirmed and which has a good visibility by enhancing a sense of focus in low range. At the same time, a sense of groove was enhanced and improved to be a sound with a nice feel. In addition, users can enjoy lively singing voice by slightly increasing voice thickness of a vocal.

For AD2000X

本来の自然な広がり感や伸びやかな音色を保ちながら、鮮度感が増したかのような、ダイレクト感が向上した音質に変化する。この音であれば、最新の開放型ヘッドフォンと比較しても好意的であり、確かな実力を発揮してくれるだろう。

AD2000X turned into a sound quality which sense of direct was improved like a sense of freshness was increased by keeping an original and natural sense of spread and free tone. It has been six years after AD2000X was launched and the characteristic of ear pad with velour is added and you may feel a sense of direct is weak like listening through a filter compared to the latest headphones. We shifted the earpads to an impressive character yet comfortable listening and a sharp character with enhanced articulation by wiping out such tendency. This sound will compare favorably with the latest open type of headphones and certainly demonstrate the ability.


レビュー/監修 野村ケンジ

ヘッドホンから本格ホームシアターまでオーディオに関する様々な記事を手がけるAVライター。ポータブルオーディオやホームオーディオなどのAV機器をメインに、専門誌やモノ誌、WEB媒体などで幅広く活躍。そのなかでもヘッドホン&イヤホンに関しては年間300モデル以上の製品を毎年試聴し続けているなど深い造詣を持つ。近年はTBSテレビ開運音楽堂「KAIUNハイレゾ」のアドバイザーとしてレギュラー出演するなど活動の幅をさらに広めている。

かなり厳しいチャレンジとなったのは確かだ。

YAXI K712/Q701 Comfort イヤーパッドに続く2モデル目として、野村ケンジがサウンドプロデュースさせていただいたのが、このYAXI“A2000Z/AD2000X”イヤーパッドだ。

コンセプトは先の“K712/Q701系用”イヤーパッドと同じく、耐久性の高さや装着感の良さなどのYAXIらしさはそのままに、音質について、明確な方向性を持ってサウンドチューニングを仕上げる“品質もサウンドも妥協のない”製品作り、というコンセプトで開発を行っている。しかも、今回の製品には、前回以上に難しいテーマも持ち合わせていた。というのも、A2000ZとAD2000Xでは純正としてほぼ同じカタチのイヤーパッドが採用されているのだが、表皮がフェイクレザーとベロアで異なっていたり、ウレタンフォームの反発力が微妙に違っていたりと、仕様が結構異なっているのだ。実際、発売の年代は異なるし、ハウジング形状もA2000Zは密閉型、AD2000Xは開放型と大きく異なるので、カタチも素材も全く同じイヤーパッドを採用するのには無理がある。今回その無理を通そうと試行錯誤した結果作り上げられたのがこのYAXI“A2000Z/AD2000X”イヤーパッドなのだ。そのため、かなり厳しいチャレンジとなったのは確かだ。

結果を先にいってしまうと、今回は0から4thまで(しかも毎回素材違いで数ペアという)数多くのサンプルを作ってもらうこととなってしまった。完成までにもかなりの時間を使ってしまい、またまたYAXIスタッフをやきもきさせてしまった。いやはや、本当に申し訳ないかぎりなのだが、A2000ZもAD2000Xも実際に活用しているヘッドホンであり、特にAD2000Xに関しては、歴代モデルを所有し長らく愛用し続けてきたシリーズということもあって、本来の魅力はけっして損なわない、それでいて純正にはない何らかの魅力を持ち合わせている、そんな製品を生み出すことに徹底してこだわらせていただいた。そんな苦労の甲斐あって、なかなかに良質な製品として纏め上げることができたと思う。

開発の流れも交えつつ、詳細を紹介させていただこう。

まず、開発スタート時にこだわったのがイヤーパッドの形状だ。A2000Z/AD2000X純正イヤーパッドは、一般的なタイプとはだいぶ異なる、ちょっと変わったデザインを採用している。しかも、様々なモデルに同じデザインのイヤーパッドを使用しているから興味深い。そこで、様々なヘッドホンの純正イヤーパッドを見比べて、共通している点や異なっている点を洗い出し、それらを参考にしつつ要不要を取捨選択。さらに、YAXIらしさを盛り込むべく、音質な装着感のどちらにも配慮した、まったく新しいデザインを作り上げている。実際、1つのイヤーパッドを様々なヘッドホンで活用できるようになったのは、この形状に辿りついたことが大きいと感じている。

次に、表皮とスポンジのチョイスを検討した。先にも紹介したとおり、A2000ZとAD2000Xでは表皮が異なっていて、内部ウレタンフォームの反発力も微妙に異なっている。そこで、密閉性の良さや装着時の心地よさを念頭に、音質的な良好さも重要視して、様々な素材をテスト。結果として、アルカンターラの表皮をチョイスした。純正がベロア生地のAD2000Xユーザーはより心地よい肌触りになったと感じて貰えるだろうし、純正がフェイクレザーのA2000Zユーザーにとっては、これまでになかった魅力的な選択肢が増えたと感じてもらえるだろう。

また、イヤーパッドの背の高さというか、厚みについても色々と検討した。A2000ZやAD2000Xなどのオーディオテクニカ製上級ヘッドホンは、3D方式ウイングサポートという独自のパーツで頭部をホールドしている。このため、側圧が低すぎるとしたにずり落ちてしまい、高すぎると締め付けが強すぎて長時間の使用は厳しくなる。最終的には、純正よりもかなり高さを持つようにし、ウレタンフォームの堅さで締め付けすぎないようバランスを取っている。

最後まで悩み続けたのは、フィルター部分の素材選択だ。実は、A2000Z/AD2000Xイヤーパッドは特殊な形状をしているためか、フィルター素材の影響を受けやすくなっている。結局、数タイプの生地をテストし、しかし納得できず、追加の単体フィルターまで検討するなど、かなりの試行錯誤を繰り返すこととなってしまった。最終的に、これだ!という組み合わせが見つかり、正直ホッとしている。

それでは、実際のサウンドについてご紹介していこう。

まず、A2000Zとの組み合わせでは、解像度感の高さやキレの良い煌びやかな高域表現、ほどよい量感の低域はそのままに、ほんの少しだけ中域重視のバランスにシフト。低域のフォーカス感を高めることで全体の構成が把握しやすい、見通しのよいサウンドとなった。同時に、グルーブ感も高まっていて、演奏のノリも良くなっている。また、ヴォーカルは声の厚みが微妙に増すことで、活き活きとした歌声が楽しめるようになっている。

いっぽうのAD2000Xはというと、本来の自然な広がり感や伸びやかな音色はそのままに、鮮度感が増したかのような、ダイレクト感の向上した音質へと変化している。AD2000Xは発売されてから6年ほど経過しており、ベロア製イヤーパッドの特徴も加わって、最新のヘッドホン達に比べると、フィルターを通して聴いているかのような、ダイレクト感の弱く感じられる場合がある。“A2000Z/AD2000X”イヤーパッドでは、そういった傾向を払拭させ、聴き心地が良いのにインパクトのある、明瞭度を高めたメリハリのあるキャラクターにシフトさせている。この音であれば、最新の開放型ヘッドホンにも決して引けを取らない、確かな実力を発揮してくれるだろう。

このように“A2000Z/AD2000X”イヤーパッドは、アルカンターラならではの感触の良さ、フィット感の高さを持ちあわせ、ダイレクト感の高まったピュアなサウンドを聴かせてくれる。さらに、ダークブラウンのカラーは、A2000ZやAD2000Xをさらに上品なイメージをももたらしてくれる。サウンド面でも実用面でも、大いにオススメできる製品が完成したので、ぜひ、多くの皆さんに試してもらえたら幸いだ。

本製品ユーザーからのコメント・レビュー


YAXI A2000Z/AD2000X Comfort Earpads
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